発見と後悔

右手にドリンクを持って下り坂を走ってみた。
なんとなく思いつきで。
そしたらめちゃくちゃ走りにくかった。
ストローがついていたとはいえ飲みづらい。
一気に吸って口に含ませ、一気に飲み込まないと吐き出しそうになる。
足もおぼつかない。
走るなら走る、飲むなら飲むを区別しなければいけないことがわかった。
ラソン選手のすごさを少し実感した。


そんな思いをしながら駆け下りて、平地に戻ったところで気づいてしまった。
いまにも取れそうだったボタンがなくなっていた。
どっかに落としてきたらしい。
どこで落としたかわからないし、深夜なのでさがせない。
もう見つけることはできないだろう。
取れそうだったんだからいつかこうなることはわかっていたはずなのに・・・。
なくなったことがわかった瞬間、
別にたいしたものではないはずなのになぜか大事なものをなくした気分になり、ショックを受ける。
それからは少しの後悔とともにどぼとぼ歩いて帰った。
(どうせ明日になれば気にしていないだろうが)